Taylor 110-GB


神戸市にお住まいのM.K.さんからMartin HD-28とTaylor 110-GBのリペアご依頼をいただきました。(M.K.さんからは以前にYAMAHA FG-350のリペアご依頼をいただいており、今回が2回目、通算3本目のギターリペアとなります。M.K.さん、ありがとうございます!)

フレットすりあわせ


1.マスキングテープでフィンガーボードを保護します。


2.ボディもアクリル板でカバーしました。

3.直定規を乗せて、フレット山が凹んでいる箇所にマークを入れます。


4.マークされた部分を中心にフラットファイルでサンディングします。


5.平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。

6.紙ヤスリ(#400)で粗研磨します。


7.さらにスチール・ウールで研磨を進めます。


8.最後はコンパウンドで磨き上げます。

9.プロテクタ類を外しましょう。

10.ピカピカのフレットになりました。
ナット交換


1. オリジナルナットです。



2.当て木を当てて、軽くコンとたたいてナットを取り外します。


3.ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が残っています。

4.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。

5.クリーニング完了したナット溝です。

6.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。

7.フラットファイルを使ってナットの平面を削り出します。

8.ナット溝にピッタリはまるようになりました。

9.1弦側からもナットの密着を確認します。


10.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。


11.ナットのサイドもこの段階で面取り加工しておきます。


12.目視および指で触ってネック、フィンガーボードと段差のないことを確認しておきます。


13.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れました。

14.ナット上部をカットしました。

15.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。

16.ナットらしくなってきました。

17.オリジナルナットから弦溝位置を読みとります。


18.
弦溝位置を新しいナットに書き込みます。


19.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。


20.弦高調整前のナットです。


21.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。

22.ストリングリフターで弦を待避させて、ナット溝を徐々に下げていきます。

23.ナット高調整前の弦溝です。

24.弦高調整後のナット弦溝です。

25.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。

26.ナットと弦の接触面積と角度を最適化することによってギターの音色は大きく変わります。
ピッチ調整〜サドル作製


1.ブリッジにイントネーター、サウンドホールにチューナーを取り付けました。


2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します。

3.サドルピーク位置を書き写しておきます。


4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。


5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。


6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。

7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。

8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。

9.サドル高の切り出しを終えました。

10.サドル上部にピーク位置を書き写します。

11.サドルピーク位置を削りだしていきます。

12.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。

13.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。


14.オフセットサドルを取り付け、弦高調整を終えました。

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